京都の寺・東山・祇園
六波羅蜜寺ガイド

六波羅蜜寺は、口から六体の阿弥陀仏が現れる空也上人像で知られる寺である。空也は平安時代に町の人々の中へ入って念仏を広め、疫病に苦しむ人々へ茶を施した。寺の周辺はのちに平清盛ら平家一門の邸宅が集まる政治の中心地となり、境内には空也と平清盛の像がともに残されている。
キョウチカの見立て
本堂を参拝してから令和館へ進み、空也上人像と平清盛像を見比べると、宗教と政治が交差した六波羅の歴史がよく分かる。境内と令和館で45〜60分程度を目安にしたい。建仁寺や六道珍皇寺、清水寺方面の町歩きと組み合わせやすい。
拝観・行き方
- 拝観・開館時間
- 境内8:30〜16:30。令和館9:00〜16:15、受付終了16:00
- 料金
- 境内参拝無料。令和館:大人700円、大学生・高校生・中学生500円、小学生400円。30名以上の団体は各50円引き
- 行き方
- 京阪本線「清水五条」駅から徒歩7分。市バス「清水道」下車、徒歩7分
- 住所
- 京都府京都市東山区ロクロ町81-1
- 最寄り駅
- 清水五条駅
2026-10-28に公式の案内で確かめた内容。変わることがあるので、行く前に公式ページで確かめて。
出典:六波羅蜜寺 参拝案内・アクセス、六波羅蜜寺 公式サイト、京都府観光連盟 六波羅蜜寺
口から仏が現れる空也上人像は、何を表しているのか?
六波羅蜜寺は天暦5年(951)、空也上人によって開かれたと伝えられる。当時の京都では疫病が流行していた。空也は自ら十一面観音像を刻み、車に載せて町を巡り、病人に茶を施しながら念仏を唱えたという。人々の間に入って教えを説いたことから『市の聖』と呼ばれ、特定の階層に限らず仏教を広めた人物として知られる。
応和3年(963)には諸国の名僧600人を招き、大般若経の転読と大萬灯会を行ったという記録が残る。空也の死後、弟子の中信が寺を整え、天台宗の別院として発展した。寺の名前にある六波羅蜜とは、仏教で悟りに至るための六つの実践、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧を意味する。
令和館に安置される重要文化財の空也上人立像は、鎌倉時代の仏師・康勝の作である。口から現れる六体の阿弥陀仏は、六字の念仏『南無阿弥陀仏』を視覚的に表現したものと伝わる。胸に金鼓を掛け、鹿角の杖を持つ姿は、町を歩いて念仏を広めた空也の生涯を伝えている。だから令和館では、上人の口元だけでなく、草鞋や杖まで見てほしい。
昔、このあたりは何だった?
六波羅は、平安時代後期に平家一門が権力を築いた土地である。平忠盛がこの一帯に軍勢を置いた後、平清盛や重盛の時代には広大な邸宅群が形成された。六波羅蜜寺の公式由緒には、寺の広い境域内に平家一門の邸館が集まり、その数が5200余りに及んだと記される。清盛が政治の実権を握った時代、この地域は平家の重要な拠点だった。
寿永2年(1183)、平家が都を離れた際の兵火で寺の諸堂が焼失したが、本堂は焼失を免れた。その後、六波羅には鎌倉幕府の六波羅探題が置かれ、朝廷や西国を監視する政治・軍事拠点となった。現在は住宅や商店が並ぶ静かな町だが、中世には日本の政治を左右する出来事が起きた土地である。だから六波羅を歩くときは、寺の周囲の細い道にも、かつて平家や幕府の拠点が広がっていたことを重ねて見てほしい。
意外と知られていない見どころ
- 空也上人立像
- 康勝作の重要文化財。念仏の六文字を六体の阿弥陀仏で表現し、鹿角の杖と草鞋が町を歩いた空也の姿を伝える。
- 平清盛坐像
- 経巻を持つ落ち着いた姿の重要文化財。武将としての清盛とは異なる、出家後の信仰者としての一面を感じられる。
- 国宝十一面観音立像
- 空也上人が造ったと伝わる本尊。通常は厨子の中に安置された秘仏で、辰年に御開帳される。
- 運慶・湛慶の像
- 鎌倉時代の仏師親子の肖像彫刻。仏像を制作する側の人物が像として残されている珍しい例である。
- 銭洗い弁天
- 境内で金銭を清める信仰の場所。六波羅蜜寺は都七福神の弁財天を祀る寺としても知られる。
季節の見どころ
- 春
- 春季彼岸会が行われる。
- 夏
- 8月8日〜10日に萬燈会が行われる。
- 秋
- 秋季彼岸会が行われる。
- 冬
- 正月1日〜3日に皇服茶が授与される。12月には空也踊躍念仏が行われる。
行く前に知っておくこと
- 境内参拝は無料だが、空也上人像や平清盛像などを収蔵する令和館は有料である。
- 令和館の拝観料金は2026年に改定され、大人700円となっている。
- 国宝の本尊十一面観音立像は秘仏で、通常は公開されていない。
- 令和館の受付終了は16:00で、境内閉門より早い。
- 行事期間中は拝観時間が変更されることがある。
近くでいまやっている催し
10/23(金)〜12/13(日) 17:00〜22:00
北政所ねねが建立した高台寺で、庭園の紅葉をライトアップ。方丈前庭ではプロジェクションマッピングも行われる。21時30分最終受付。
くわしく見る →
よくある質問
- 六波羅蜜寺はどんな所?
- 六波羅蜜寺は、口から六体の阿弥陀仏が現れる空也上人像で知られる寺である。空也は平安時代に町の人々の中へ入って念仏を広め、疫病に苦しむ人々へ茶を施した。寺の周辺はのちに平清盛ら平家一門の邸宅が集まる政治の中心地となり、境内には空也と平清盛の像がともに残されている。
- 六波羅蜜寺の拝観・開館時間は?
- 境内8:30〜16:30。令和館9:00〜16:15、受付終了16:00
- 六波羅蜜寺の料金は?
- 境内参拝無料。令和館:大人700円、大学生・高校生・中学生500円、小学生400円。30名以上の団体は各50円引き
- 六波羅蜜寺の行き方は?
- 京阪本線「清水五条」駅から徒歩7分。市バス「清水道」下車、徒歩7分




