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京都の寺・嵐山・嵯峨野

常寂光寺ガイド

常寂光寺
写真:イメージ(Wikimedia Commons。出典はこのサイトについて)

京都屈指の紅葉の名所として知られる常寂光寺は、日蓮宗の僧・日禛が小倉山に開いた寺である。桃山城の客殿を移した本堂や、1620年に完成した多宝塔が山の斜面に並ぶ。寺名は、煩悩を離れた静かな仏の世界「常寂光土」を思わせる山の風情に由来する。

キョウチカの見立て

山門から仁王門、本堂、多宝塔へと坂を登る順路で、40分〜1時間ほどが目安である。石段と斜面が続くため歩きやすい靴がよい。近くの落柿舎、二尊院、竹林の小径を組み合わせると、嵯峨野の文学と寺院文化を一緒に楽しめる。

拝観・行き方

拝観・開館時間
9:00〜17:00(受付16:30まで)
休み
無休
料金
拝観料600円。本堂・書院などの特別拝観は別料金の場合がある
行き方
JR嵯峨嵐山駅から徒歩約15分。嵐電嵐山駅から徒歩約20分。市バス「嵯峨小学校前」から徒歩約12分
住所
京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
最寄り駅
嵯峨嵐山駅

2026-10-28に公式の案内で確かめた内容。変わることがあるので、行く前に公式ページで確かめて。

出典:常寂光寺公式、常寂光寺公式・FAQ、常寂光寺公式・アクセス、京都府観光連盟・常寂光寺

ポチ吉のうんちく

常寂光寺はなぜ小倉山の斜面に建てられたのか?

常寂光寺は1596年、日蓮宗の大本山本圀寺第16世だった究竟院日禛上人が、隠棲の地として小倉山の土地を得たことに始まる。土地を寄進したのは京都の豪商・角倉家である。日禛は大寺院の住職を退いた後、自然に囲まれた山腹で静かに暮らすための場所を求めた。小倉山は古くから和歌や山荘の地として知られていた。

慶長年間には第二世日韶上人の時代に小早川秀秋の援助を受け、桃山城の客殿を移築して本堂とした。1616年には本圀寺の客殿南門を移して仁王門とし、1620年には京都町衆の辻藤兵衛尉直信の寄進によって多宝塔が完成した。多宝塔は釈迦如来と多宝如来の二尊を祀るため、並尊閣とも呼ばれる。

1641年には鐘楼が建立され、1715年には霊元上皇から多宝塔に並尊閣の扁額が贈られた。寺は日蓮宗の信仰の場であると同時に、嵯峨野の自然と文化を伝える場所となった。山門から仁王門、本堂、多宝塔へと斜面を登る境内の構成は、山の地形そのものを生かしている。だから紅葉の季節だけでなく、仁王門から石段を登り、多宝塔と嵯峨野の眺望を見てほしい。

出典:常寂光寺公式・寺歴、常寂光寺公式・常寂光寺について

昔、このあたりは

昔、小倉山にはなぜ歌人や貴族が集まった?

平安時代の嵯峨野は、京都の中心から離れた景勝地として皇族や貴族に愛された。小倉山や亀山、嵐山の山麓には、兼明親王の雄倉殿や後嵯峨上皇の亀山殿などが設けられ、歌人たちも山荘や庵を構えた。藤原定家の小倉山荘もこの地域にあったと伝わり、西行法師らも嵯峨野の自然を題材に和歌を詠んだ。

桃山時代になると、この小倉山の山腹に日禛が隠棲し、常寂光寺が開かれた。寺の建設には京都の商人や武将の援助が関わり、本堂には桃山城の客殿、仁王門には本圀寺の門が移された。寺の建物には異なる土地と時代の歴史が集まっている。さらに山腹の多宝塔からは嵯峨野の景色を見渡すことができ、和歌の名所としての小倉山の風情が今も残る。だから多宝塔まで登ったら、塔そのものだけでなく、その向こうに広がる嵯峨野の景色を見てほしい。

出典:常寂光寺公式・常寂光寺について、常寂光寺公式・境内のご案内

意外と知られていない見どころ

多宝塔・並尊閣
1620年に完成した重要文化財。釈迦如来と多宝如来の二尊を祀るため並尊閣と呼ばれ、山腹に立つ優美な姿が嵯峨野の風景に溶け込む。
仁王門
1616年に本圀寺の客殿南門を移築した建物。元の門は南北朝時代の建立とされ、内部の仁王像は運慶作という伝承がある。
桃山城から移した本堂
小早川秀秋の援助によって桃山城の客殿を移築したと伝わる。1932年の大修理で屋根が現在の平瓦葺きに改められた。
小督局ゆかりの車琴
高倉天皇が小督局に下賜したと伝わる車琴。小早川秀秋から寺に納められたとされる什物で、通常は非公開である。
鐘楼
1641年に建立された鐘楼。戦時中に旧梵鐘を供出した後、1973年に音響設計を行った新しい鐘が鋳造された。

出典:常寂光寺公式・寺歴、常寂光寺公式・常寂光寺について、常寂光寺公式・境内のご案内

季節の見どころ

春
境内の桜とモチツツジが咲き、苔と若葉の景色を楽しめる
夏
モミジの新緑が境内を覆う。8月16日には大文字送り火望拝の行事がある
秋
約200本のモミジが仁王門から本堂へ続く道を彩り、京都屈指の紅葉景観となる
冬
落葉後は多宝塔の姿が際立つ。12月31日には除夜の鐘の行事がある

行く前に知っておくこと

  • 本堂などの建物内部は通常非公開で、特別公開時に拝観できる場合がある。
  • 境内には石段や坂道があり、京都府観光連盟では車椅子での参拝不可と案内している。
  • 2026年4月の公式案内では本堂・書院の特別公開に通常拝観料とは別の料金が設定されていた。
  • JR嵯峨嵐山駅、嵐電嵐山駅から徒歩でアクセスできる。

近くでいまやっている催し

  • 祭り・地域の催し

    2026年 秋の特別拝観

    宝厳院(嵐山駅)

    10/3(土)〜12/6(日) 09:00〜17:00

    大人700円、小中学生300円。本堂特別公開は別途志納料

    嵐山を借景にした「獅子吼の庭」と田村能里子の障壁画を公開。庭園の受付終了は16:45。本堂の公開は16:30まで。

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  • 美術展・アート展

    絵で知る、もっと楽しむ京都

    嵯峨嵐山文華館(嵐山駅)

    10/3(土)〜2/28(日) 10:00〜17:00

    一般・大学生1,000円、高校生600円、小中学生400円、幼児無料

    京都の風物や文化を描いた作品を紹介。前期と後期で展示替えがあり、芸舞妓、京野菜、和菓子の包装紙などを取り上げる。

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  • 美術展・アート展

    愛のカタチ ー幻の春画《稚児草紙》公開ー

    福田美術館(嵐山駅)

    9/19(土)〜1/17(日) 10:00〜17:00

    一般・大学生1,500円、高校生900円

    《稚児草紙》を取り上げる日本美術展。18歳未満は入館不可。前後期で展示替えがある。

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よくある質問

常寂光寺はどんな所?
京都屈指の紅葉の名所として知られる常寂光寺は、日蓮宗の僧・日禛が小倉山に開いた寺である。桃山城の客殿を移した本堂や、1620年に完成した多宝塔が山の斜面に並ぶ。寺名は、煩悩を離れた静かな仏の世界「常寂光土」を思わせる山の風情に由来する。
常寂光寺の拝観・開館時間は?
9:00〜17:00(受付16:30まで)
常寂光寺の休みは?
無休
常寂光寺の料金は?
拝観料600円。本堂・書院などの特別拝観は別料金の場合がある
常寂光寺の行き方は?
JR嵯峨嵐山駅から徒歩約15分。嵐電嵐山駅から徒歩約20分。市バス「嵯峨小学校前」から徒歩約12分

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