京都の寺・東山・祇園
泉涌寺ガイド

泉涌寺は、歴代天皇や皇后の菩提所として『御寺(みてら)』と呼ばれてきた寺である。鎌倉時代、宋から帰国した俊芿が大伽藍を建てた際に清水が湧き出したことから、泉涌寺の名が生まれた。境内には今もその泉が残り、皇室ゆかりの御座所や、美人祈願で知られる楊貴妃観音がある。
キョウチカの見立て
大門から仏殿、舎利殿、楊貴妃観音堂を巡り、余裕があれば特別拝観の御座所庭園を見るとよい。中心伽藍は60分程度、特別拝観を含むなら90分ほどを目安にしたい。東福寺や今熊野観音寺と合わせると、京都東南部の寺院文化を楽しめる。
拝観・行き方
- 拝観・開館時間
- 3月〜11月9:00〜17:00(受付終了16:30)、12月〜2月9:00〜16:30(受付終了16:00)
- 休み
- 心照殿(宝物館)は毎月第4月曜日休館。行事により一部施設の拝観休止あり
- 料金
- 伽藍拝観:大人500円、小・中学生300円。特別拝観:中学生以上500円
- 予約
- 団体参拝はなるべく事前予約。特別拝観は皇室の参拝や法要により中止となる場合あり
- 行き方
- JR奈良線・京阪本線「東福寺」駅から徒歩20分
- 住所
- 京都府京都市東山区泉涌寺山内町27
- 最寄り駅
- 東福寺駅
2026-10-28に公式の案内で確かめた内容。変わることがあるので、行く前に公式ページで確かめて。
出典:泉涌寺 拝観ご案内・アクセス、泉涌寺 文化財・施設、京都市公式 京都観光Navi 泉涌寺
泉涌寺は、なぜ皇室の『御寺』と呼ばれるのか?
泉涌寺の前身は、斉衡2年(855)に藤原緒嗣が僧・神修のため山荘を与えて開いた仙遊寺とされる。鎌倉時代にこの地を受け継いだのが、宋で12年間学んだ僧・俊芿である。建保6年(1218)、宇都宮信房から土地を寄進された俊芿は、宋の寺院制度を取り入れた大伽藍の建設に着手した。
嘉禄2年(1226)に主要な建物が完成した際、寺地から清水が湧き出したため、泉涌寺と名づけられたという。俊芿は戒律を基本に、天台・真言・禅・浄土を合わせて学ぶ道場を目指した。後鳥羽上皇や北条政子、北条泰時らが帰依し、朝廷と武家の双方から支えられる寺となった。
仁治3年(1242)、四条天皇の葬儀が泉涌寺で営まれ、境内に陵墓が造営された。その後も多くの天皇・皇后がこの地に葬られ、江戸時代には後水尾天皇から孝明天皇までの歴代天皇の陵墓が設けられた。こうして皇室の菩提所としての地位が確立し、『御寺』と呼ばれるようになった。だから泉涌寺では、仏殿だけでなく皇室の祈りを伝える御座所と霊明殿の位置関係を見てほしい。
昔、このあたりは何だった?
泉涌寺のある月輪山の麓は、古代から東山の静かな仏教修行の地だった。前身の仙遊寺が開かれた後、鎌倉時代には俊芿によって宋風の大伽藍が造られ、戒律を重んじる僧侶の学問と修行の中心となった。山内には後に多くの塔頭寺院が建ち、現在も即成院、戒光寺、今熊野観音寺、雲龍院などが並んでいる。
江戸時代には天皇や皇后の葬儀と陵墓の造営が続き、山の奥には皇室の墓所が形成された。明治15年(1882)には火災で御座所などが焼失したが、京都御所にあった皇后宮の御里御殿が移築され、現在の御座所となった。近代に入っても皇室との関係が保たれ、京都御所の建物が東山へ移されるという歴史が刻まれた。だから泉涌寺を歩くときは、大門から下り坂の先に伽藍が広がる独特の地形を見てほしい。
意外と知られていない見どころ
- 泉涌水屋形
- 寺の名前の由来となった泉を覆う建物。寛文8年(1668)再建で、内部の天井には雲龍図が描かれている。
- 楊貴妃観音
- 1230年に南宋から請来された聖観音像。中国の楊貴妃の面影を写したという伝承から、美人祈願の観音として親しまれる。
- 御座所
- 京都御所から移築された皇室ゆかりの建物。玉座の間や勅使の間などを備え、御座所庭園とともに特別拝観の対象となる。
- 霊明殿
- 歴代天皇や皇后の尊牌を祀る建物。皇室の菩提所としての泉涌寺の役割を最もよく伝える場所である。
- 大門
- 京都御所の南門を移築したとされる建物。高い位置に門があり、そこから境内の仏殿へ向かって下る独特の景観をつくる。
季節の見どころ
- 春
- 境内は春の新緑に包まれる。毎年3月14日〜16日には仏殿の大涅槃図が公開される。
- 夏
- 山内の木々の緑が濃くなる季節。
- 秋
- 山内の紅葉が見どころとなる。
- 冬
- 1月の成人の日には泉山七福神巡りが行われる。冬季は閉門時間が16:30となる。
行く前に知っておくこと
- 伽藍拝観と御座所などの特別拝観は別料金である。
- 特別拝観は皇室の参拝や法要により予告なく中止されることがある。
- 建物内での写真・ビデオ撮影はすべて禁止されている。
- 堂内では帽子を脱ぐよう案内されている。
- 心照殿は毎月第4月曜日が休館日である。
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よくある質問
- 泉涌寺はどんな所?
- 泉涌寺は、歴代天皇や皇后の菩提所として『御寺(みてら)』と呼ばれてきた寺である。鎌倉時代、宋から帰国した俊芿が大伽藍を建てた際に清水が湧き出したことから、泉涌寺の名が生まれた。境内には今もその泉が残り、皇室ゆかりの御座所や、美人祈願で知られる楊貴妃観音がある。
- 泉涌寺の拝観・開館時間は?
- 3月〜11月9:00〜17:00(受付終了16:30)、12月〜2月9:00〜16:30(受付終了16:00)
- 泉涌寺の休みは?
- 心照殿(宝物館)は毎月第4月曜日休館。行事により一部施設の拝観休止あり
- 泉涌寺の料金は?
- 伽藍拝観:大人500円、小・中学生300円。特別拝観:中学生以上500円
- 泉涌寺の予約は?
- 団体参拝はなるべく事前予約。特別拝観は皇室の参拝や法要により中止となる場合あり
- 泉涌寺の行き方は?
- JR奈良線・京阪本線「東福寺」駅から徒歩20分
