京都の窯元・東山・祇園
京都陶磁器会館ガイド

京都陶磁器会館は、京焼・清水焼の作家と窯元の作品を一度に見比べられる展示販売施設である。1階では器を手に取り、2階では作家の企画展を鑑賞できる。陶芸家による制作実演もあり、清水寺へ向かう五条坂の入口で、京都の焼き物が現在進行形の文化であることを知る場所だ。
キョウチカの見立て
最初に1階で器を手に取り、2階の企画展を見てから五条坂へ出ると、現在の陶芸作品と歴史的な窯業地を続けて楽しめる。館内見学は30〜45分程度を目安とし、河井寬次郎記念館や清水寺への散策と組み合わせるとよい。
拝観・行き方
- 開館時間
- 10:00〜18:00
- 休み
- 木曜日(祝日の場合は開館)。年末年始は休館する場合あり
- 料金
- 入館無料
- 予約
- 通常の展示見学は予約案内なし。旅行ツアーや学校などの団体見学は事前問い合わせが必要。工房見学・体験の相談に対応
- 行き方
- 京阪清水五条駅から徒歩約15分。市バス「五条坂」下車すぐ
- 住所
- 京都府京都市東山区東大路五条上る遊行前町583-1
- 最寄り駅
- 清水五条駅
2026-10-28に公式の案内で確かめた内容。変わることがあるので、行く前に公式ページで確かめて。
出典:京都陶磁器会館公式、京都陶磁器会館・施設案内、京都市公式・京都陶磁器会館
京都の焼き物はなぜ一つの作風に決まらないのか?
京焼は京都で焼かれる陶磁器の総称であり、特定の土や技法だけを指す名前ではない。1605年、博多の商人・神屋宗湛の日記には「京ヤキ」の記述が登場する。江戸時代初期、京都では茶の湯に使う器や色絵陶器の需要が高まり、仁和寺門前で窯を開いた野々村仁清が精緻な絵付けの作品を生み出した。
仁清の弟子である尾形乾山は1699年に鳴滝で窯を開き、1712年には京都の市中へ移った。兄の尾形光琳と合作して絵皿などを制作し、陶磁器と絵画の境界を越える作品を生んだ。18世紀後半には奥田頴川が京都で磁器製造に成功し、その技術が五条坂へ伝わった。京都では陶器も磁器も、それぞれの技術を取り入れながら発展した。
明治時代には海外向けの作品が作られ、1896年には京都市立陶磁器試験場が五条坂に設立された。釉薬や原料の研究が進み、陶芸は伝統技術であると同時に近代産業にもなった。京都陶磁器会館を運営する京都陶磁器協会は、技術の継承と新しいデザインの創造を重視している。だから会館では一つの代表作だけを探さず、伝統的な茶器と現代の食器を並べて見てほしい。
昔、五条坂と茶わん坂には何があった?
五条坂と茶わん坂は清水寺へ続く道であり、江戸時代には陶器の窯が集まる土地だった。18世紀の京都では清水、音羽、粟田口などに窯場があり、清水寺周辺では色絵陶器が作られた。18世紀後半に京都で磁器の生産が始まると、五条坂にも技術が広まり、幕末には9基の登り窯があったと記録されている。参詣者が行き交う道と陶磁器の生産地が重なっていたのである。
明治時代には京都の陶磁器産業が海外市場へ進出し、職人の技術を研究する試験場も五条坂に設けられた。河井寬次郎をはじめとする陶芸家が、この地域で研究や制作を行った。現在は以前ほど多くの窯が並んでいないが、陶器店やギャラリーが清水寺へ向かう道に残る。京都陶磁器会館は、その土地で現在の京焼・清水焼を紹介する役割を担っている。だから清水寺へ向かう坂道では、土産物店だけでなく陶磁器を専門に扱う店先を見てほしい。
意外と知られていない見どころ
- 1階の常設販売コーナー
- 京都を代表する作家や窯元から若手まで、異なる作風の器が並ぶ。作品を手に取って形や手触りを確かめ、購入することもできる。
- 2階ギャラリー
- 京都を中心に国内外で活動する陶芸家の展覧会が開かれる。常設の販売品とは異なる、個々の作家の表現を知る場所である。
- 陶芸家の制作実演
- 京都の陶芸家による実演が行われる。完成品を見るだけでは分からない成形や装飾などの制作工程に触れられる。
- 窯元紹介の相談窓口
- 京都陶磁器協会は、作家・窯元の紹介や工房見学、陶芸体験に関する相談にも対応する。
- 京焼の歴史解説
- 公式サイトでは仁清、乾山、奥田頴川、清水六兵衛らの活動から、五条坂の窯業と近代化までを紹介している。
出典:京都陶磁器会館・施設案内、京都陶磁器協会・京焼・清水焼の歴史
季節の見どころ
- 春
- 常設展示販売と陶芸家による企画展・実演が行われる
- 夏
- 常設展示販売と企画展。夏には陶器まつりなどの催しが案内される
- 秋
- 京焼・清水焼の企画展や作家の展覧会が開催される
- 冬
- 常設展示販売と企画展。年末年始の開館状況は要確認
行く前に知っておくこと
- 入館は無料で、館内の陶芸作品を購入できる。
- 団体見学は事前問い合わせが必要。
- 館内での飲食、大声での会話、走り回る行為は禁止されている。
- 併設の有料駐車場があり、税込3,300円以上の購入で2時間無料となる。
- 工房見学や陶芸体験について相談できるが、会館そのものの常設陶芸体験料金は確認できない。
よくある質問
- 京都陶磁器会館はどんな所?
- 京都陶磁器会館は、京焼・清水焼の作家と窯元の作品を一度に見比べられる展示販売施設である。1階では器を手に取り、2階では作家の企画展を鑑賞できる。陶芸家による制作実演もあり、清水寺へ向かう五条坂の入口で、京都の焼き物が現在進行形の文化であることを知る場所だ。
- 京都陶磁器会館の開館時間は?
- 10:00〜18:00
- 京都陶磁器会館の休みは?
- 木曜日(祝日の場合は開館)。年末年始は休館する場合あり
- 京都陶磁器会館の料金は?
- 入館無料
- 京都陶磁器会館の予約は?
- 通常の展示見学は予約案内なし。旅行ツアーや学校などの団体見学は事前問い合わせが必要。工房見学・体験の相談に対応
- 京都陶磁器会館の行き方は?
- 京阪清水五条駅から徒歩約15分。市バス「五条坂」下車すぐ