京都の庭園・洛北
京都府立植物園ガイド

京都府立植物園は1924年1月1日に開園した、日本最古の公立植物園である。もともと博覧会の開催予定地だった場所が植物園に転換され、戦後には連合軍の接収によって多くの樹木を失った。現在はばら園や観覧温室、半木の森などを持ち、都市の中で植物を守り育てる場所となっている。
キョウチカの見立て
ばら園、観覧温室、半木の森を組み合わせるなら1時間半〜2時間ほどを確保したい。南側の花壇から北側の自然林へ進むと、人工的な造形美と自然に近い植物環境を比較できる。賀茂川沿いの散策と組み合わせるのもよい。
拝観・行き方
- 開園時間
- 9:00〜17:00(入園16:00まで)。観覧温室10:00〜16:00(入室15:30まで)。季節やイベントによって変更あり
- 休み
- 12月28日〜1月4日
- 料金
- 一般500円、65歳以上250円、高校生250円、中学生以下無料。30名以上の団体は一般400円、65歳以上200円、高校生200円。年間パスポートは一般2,000円、65歳以上・高校生1,000円。観覧温室は入園料に含まれる
- 予約
- 通常の個人入園は予約不要
- 行き方
- 地下鉄北山駅から北山門へ。地下鉄北大路駅から正門方面へアクセス
- 住所
- 京都府京都市左京区下鴨半木町
- 最寄り駅
- 北山駅
2026-10-28に公式の案内で確かめた内容。変わることがあるので、行く前に公式ページで確かめて。
出典:京都府公式・京都府立植物園総合案内、京都府立植物園公式、京都府公式・京都府立植物園
京都府立植物園はなぜ博覧会予定地から生まれたのか?
京都府立植物園の計画は大正時代に始まった。1913年、大正天皇の即位を記念する内国博覧会を京都で開催する構想が生まれた。しかし開催に必要な費用が大きく、計画は断念された。京都府は購入していた土地を活用し、市民が植物を学び、憩うための植物園を造る方針へ転換した。近代都市にふさわしい公共の教育施設を設ける試みだった。
1915年には京都発祥の三井家同族会から25万円の寄付を受け、1917年に造成工事を開始した。設計には明治神宮の造営にも関わった寺崎良策が招かれた。しかし第一次世界大戦の影響による物価高騰で工事は難航し、三井家からさらに30万円の寄付を受けた。1923年に施設が完成し、1924年1月1日に大典記念京都植物園として有料開園した。
第二次世界大戦中には園内に菜園が設けられ、戦後の1946年から12年間は連合軍に接収された。その間に多くの樹木が伐採されるなど大きな被害を受けたが、1961年4月に再び公開された。現在の植物園は、近代化、戦争、復興という京都の歴史を植物とともに伝える場所でもある。だから花壇だけでなく、長い年月を生き延びた木々と半木の森を見てほしい。
昔、半木の森のまわりは何だった?
植物園のある下鴨半木町は、かつて田畑が広がる地域だった。古くは養蚕が盛んで、錦部里と呼ばれたという。土地には上賀茂神社の境外末社である半木神社があり、その鎮守の森が残されていた。現在の半木の森は、植物園が造られる前の自然と信仰の記憶を伝える場所である。周囲の田園風景が近代的な植物園へと変わったのである。
1913年にはこの土地を博覧会場とする計画が進んだが、費用の問題で断念され、植物園建設に切り替わった。大正時代には市電の路線も延伸され、市街地北部の新しい公共施設として整備された。戦後には連合軍の接収を経て再開園し、現在は自然林と人工的な花壇が共存する。南側には整えられた花壇、北側には自然に近い森があり、異なる植物環境を比較できる。だから園内を歩くときは、花壇だけでなく、半木神社の周囲に残る森を見てほしい。
意外と知られていない見どころ
- 半木の森
- 植物園建設以前の自然を伝える貴重な林。半木神社の鎮守の森として残され、近代的な花壇とは異なる生態系を感じられる。
- 観覧温室
- 熱帯から高山植物まで、屋外では育てにくい植物を展示する施設。入園料だけで見学でき、季節に左右されにくい。
- ばら園
- 京都府の案内では春と秋に約320品種のバラが花を咲かせる。品種による花形や色、香りの違いを比較できる。
- くすのき並木
- 樹齢100年を超えるクスノキが並ぶ。植物園の長い歴史を、建物ではなく生きた樹木から感じられる場所である。
- 植物生態園
- 日本各地の山野に自生する植物を、できるだけ自然に近い状態で植栽する。鑑賞だけでなく植物の生育環境を学べる。
出典:京都府公式・植物園100周年、京都府公式・京都府立植物園の沿革
季節の見どころ
- 春
- 約180品種の桜が咲き、ばら園でも春の花を楽しめる
- 夏
- くすのき並木の木陰と、観覧温室の植物を楽しめる
- 秋
- ばら園で秋の花が咲き、園内の約1,000本の木々が紅葉する
- 冬
- 観覧温室で熱帯などの植物を鑑賞できる。12月28日〜1月4日は休園
行く前に知っておくこと
- 観覧温室は通常の入園料に含まれる。
- 観覧温室の昼夜逆転室は11月〜4月に閉室する。
- 園内の植物、落葉、どんぐり、昆虫などを採集・持ち帰ることは禁止されている。
- ペット、遊具、運動用具、テント、酒類、音響機器などは持ち込み禁止。
- 園内は全面禁煙で、ごみは持ち帰る必要がある。
よくある質問
- 京都府立植物園はどんな所?
- 京都府立植物園は1924年1月1日に開園した、日本最古の公立植物園である。もともと博覧会の開催予定地だった場所が植物園に転換され、戦後には連合軍の接収によって多くの樹木を失った。現在はばら園や観覧温室、半木の森などを持ち、都市の中で植物を守り育てる場所となっている。
- 京都府立植物園の開園時間は?
- 9:00〜17:00(入園16:00まで)。観覧温室10:00〜16:00(入室15:30まで)。季節やイベントによって変更あり
- 京都府立植物園の休みは?
- 12月28日〜1月4日
- 京都府立植物園の料金は?
- 一般500円、65歳以上250円、高校生250円、中学生以下無料。30名以上の団体は一般400円、65歳以上200円、高校生200円。年間パスポートは一般2,000円、65歳以上・高校生1,000円。観覧温室は入園料に含まれる
- 京都府立植物園の予約は?
- 通常の個人入園は予約不要
- 京都府立植物園の行き方は?
- 地下鉄北山駅から北山門へ。地下鉄北大路駅から正門方面へアクセス