京都の寺・洛北
寂光院ガイド

壇ノ浦で平家が滅亡した後、平清盛の娘・建礼門院徳子が余生を送り、一門の菩提を弔った尼寺である。『平家物語』の最終章「灌頂巻」の舞台として知られ、後白河法皇が徳子を訪ねた故事を伝える。2000年の火災で失われた本堂は、調査と復元を経て2005年に再建された。
キョウチカの見立て
本堂と庭園、建礼門院御庵室跡を巡るなら40分〜1時間ほどが目安である。三千院と同じ大原にあるが方向が異なり、両寺を訪ねるなら里道の散策を含めて半日を確保するとよい。
拝観・行き方
- 拝観・開館時間
- 3月1日〜11月30日9:00〜17:00、12月1日〜12月31日9:00〜16:30、1月1日〜3日10:00〜16:00、1月4日〜2月末日9:00〜16:30
- 休み
- 無休
- 料金
- 大人600円、高校生600円、中学生350円、小学生100円。30名以上の中高生団体は高校生500円、中学生300円
- 予約
- 10名以上で参拝する場合は事前連絡を推奨
- 行き方
- 京都バス「大原」下車、徒歩約15分
- 住所
- 京都府京都市左京区大原草生町676
- 最寄り駅
- 国際会館駅
2026-10-28に公式の案内で確かめた内容。変わることがあるので、行く前に公式ページで確かめて。
出典:寂光院公式・拝観時間・志納金、寂光院公式・交通アクセス、京都府観光連盟・寂光院
平家の生き残りの建礼門院はなぜ大原に隠れ住んだのか?
寂光院は寺伝によれば594年、聖徳太子が父・用明天皇の菩提を弔うために建立したとされる天台宗の尼寺である。ただし創建当時を明らかにする史料は乏しく、代々の住職についても不明な時期がある。確かな歴史の中で特に重要なのは、平清盛の娘で高倉天皇の中宮となった建礼門院徳子と、この寺との関係である。
1185年、平家は壇ノ浦の戦いに敗れた。徳子は我が子である安徳天皇や一門を失い、自身も海へ身を投げたが助けられた。同年9月に寂光院へ入り、出家して真如覚比丘尼と名乗った。かつて宮廷で栄華を極めた女性は、大原の山里で静かに暮らしながら、亡くなった家族と平家一門を弔い続けた。
翌1186年、後白河法皇が大原の徳子を訪ねたと『平家物語』は語る。この大原御幸の物語によって寂光院は無常を象徴する場所となった。2000年5月の火災で本堂と旧本尊が焼損したが、旧本尊は修復され、新しい本堂は2005年6月2日に落慶した。現在の本堂には模刻された地蔵菩薩像を安置する。だから新しく再建された本堂だけでなく、その奥に残る建礼門院の御庵室跡を見てほしい。
昔、大原の草生の里はどんな場所だった?
寂光院のある草生の里は、京都の中心から離れた山間の集落である。『平家物語』では、建礼門院が身を寄せた庵を、背後に山、前に野辺が広がり、訪れる人も少ない場所として描く。宮廷の華やかな暮らしと対照的な風景である。徳子に仕えた阿波内侍もこの地で過ごし、大原女のモデルになったと伝えられている。
1186年の後白河法皇の訪問は、後世に大原御幸として語り継がれた。境内の汀の池や汀の桜はその物語と結びつく。庭にあった老松の姫小松は2000年の火災で枯れ、現在は伐採された幹が祀られている。また江戸時代の梵鐘を持つ鐘楼には「諸行無常の鐘」という名がある。平家一門の栄華と滅亡の記憶が、庭の草木や建物の名前に刻まれている。だから本堂から庭へ出たら、汀の池と姫小松の跡を見てほしい。
意外と知られていない見どころ
- 建礼門院御庵室跡
- 本堂北奥に、徳子が隠棲したと伝わる庵の跡がある。現在は石碑が立ち、その右手奥には徳子が使ったという井戸も残る。
- 四方正面の池
- 池の周囲を回遊でき、どの方向から見ても正面となるよう植栽が整えられている。山から引いた水が三段の小さな滝を通って注ぐ。
- 秀吉ゆかりの雪見燈籠
- 本堂右手前の鉄製燈籠。豊臣秀吉が本堂を再建した際、伏見城から寄進したと伝わる。火袋には五三の桐文が透かし彫りされている。
- 諸行無常の鐘
- 江戸時代建立の鐘楼に掛かる梵鐘。1752年の銘文を持ち、平家物語の主題である無常を鐘の名に伝えている。
- 修復された旧本尊
- 2000年の火災で焼損した鎌倉時代の地蔵菩薩像は修復され、収蔵庫に安置されている。現在の本堂本尊は模刻像である。
季節の見どころ
- 春
- 汀の池周辺の桜と新緑
- 夏
- 山から水を引く四方正面の池と緑に囲まれた境内
- 秋
- 庭園の紅葉と汀の池周辺の景観
- 冬
- 静かな山里の境内。年始は通常と異なる拝観時間になる
行く前に知っておくこと
- 2000年の火災で旧本堂と旧本尊が焼損した。現在の本堂は2005年再建である。
- 旧本尊は修復後、境内奥の収蔵庫に安置され、現在の本堂には模刻像が祀られている。
- 寺の専用駐車場はなく、周辺の民間有料駐車場を利用する。
- 京都府観光連盟の案内では車椅子での参拝は不可とされている。
よくある質問
- 寂光院はどんな所?
- 壇ノ浦で平家が滅亡した後、平清盛の娘・建礼門院徳子が余生を送り、一門の菩提を弔った尼寺である。『平家物語』の最終章「灌頂巻」の舞台として知られ、後白河法皇が徳子を訪ねた故事を伝える。2000年の火災で失われた本堂は、調査と復元を経て2005年に再建された。
- 寂光院の拝観・開館時間は?
- 3月1日〜11月30日9:00〜17:00、12月1日〜12月31日9:00〜16:30、1月1日〜3日10:00〜16:00、1月4日〜2月末日9:00〜16:30
- 寂光院の休みは?
- 無休
- 寂光院の料金は?
- 大人600円、高校生600円、中学生350円、小学生100円。30名以上の中高生団体は高校生500円、中学生300円
- 寂光院の予約は?
- 10名以上で参拝する場合は事前連絡を推奨
- 寂光院の行き方は?
- 京都バス「大原」下車、徒歩約15分