京都の寺・嵐山・嵯峨野
旧嵯峨御所 大本山 大覚寺ガイド

大覚寺は嵯峨天皇が造った離宮を寺に改めた門跡寺院であり、旧嵯峨御所と呼ばれる。日本最古の人工の庭池とされる大沢池が残り、嵯峨天皇の舟遊びや観月の文化を今に伝える。2026年には寺号勅許から1150年を迎えた。
キョウチカの見立て
拝観が再開されている場合、お堂エリアと大沢池を合わせて1時間半〜2時間程度を見込みたい。堂内の回廊から宮廷文化に触れ、最後に大沢池の周囲を歩くと、離宮から寺院になった歴史を実感しやすい。
拝観・行き方
- 拝観・開館時間
- 通常はお堂エリア・大沢池エリアとも9:00〜17:00(受付16:30まで)。公式サイトに当面の拝観停止案内が掲出されているため、再開状況は要確認
- 休み
- 通常は無休。ただし行事による拝観不可日や臨時休止がある
- 料金
- 公式日本語案内のお堂エリアは大人500円、小中高生300円。大沢池エリアは大人500円、小中高生100円。公式英語案内ではお堂エリア大人800円、小中高生400円と異なるため、現行料金は要確認
- 行き方
- JR嵯峨嵐山駅から徒歩約20分。嵐電嵐山駅から徒歩約25分。市バス「大覚寺」下車
- 住所
- 京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
- 最寄り駅
- 嵯峨嵐山駅
2026-10-28に公式の案内で確かめた内容。変わることがあるので、行く前に公式ページで確かめて。
出典:大覚寺公式・参拝のご案内、大覚寺公式・交通のご案内、大覚寺公式・英語交通案内
大覚寺はなぜ天皇の離宮から寺院になったのか?
平安時代初期、嵯峨天皇は檀林皇后との結婚に伴い、嵯峨の地に新たな離宮を造った。これが嵯峨院であり、大覚寺の前身である。嵯峨天皇は書や詩文を愛好し、空海ら文化人とも交流した。離宮の周囲には庭園が整えられ、大沢池では舟遊びや月を愛でる宮廷文化が育まれた。
嵯峨上皇の死後、876年、長女の正子内親王の願いによって離宮は寺院に改められた。寺号を求める文書の起草には菅原道真が関わったとされ、清和天皇から大覚寺の名が勅許された。開山となったのは嵯峨天皇の孫に当たる恒寂入道親王である。以来、大覚寺は皇族が住職を務める格式高い門跡寺院となり、明治時代初頭まで皇室との関係を保った。
嵯峨天皇は空海の勧めによって般若心経を浄書したと伝わり、その写経は勅封の秘宝として守られてきた。大覚寺は般若心経写経の根本道場として知られる。また嵯峨天皇が菊を手折って生けた故事は、いけばな嵯峨御流の起源とされる。宮廷生活の中から生まれた信仰と芸術が、現在も寺に受け継がれている。だから堂内の仏像だけでなく、大沢池と宮廷文化のつながりを見てほしい。
昔、嵯峨の大沢池はどんな場所だった?
平安時代初期の嵯峨は、京都の中心から離れた景勝地であった。嵯峨天皇はここに離宮を造り、庭園を整備した。大沢池は現存する日本最古の人工の庭池とされ、天神島や菊ヶ島などの島々を配した庭園である。嵯峨天皇は舟遊びや観月を楽しんだと伝わり、池は平安貴族の美意識を示す重要な舞台となった。
離宮が大覚寺に変わった後も、この土地は皇室と深く結びついた。正寝殿の上段の間は、後宇多法皇が院政を執った部屋と伝わり、政務の際に冠を脇に置いたことから御冠の間と呼ばれる。正寝殿では南北朝の和睦に関する会議が行われたという伝承も残る。大覚寺は単なる祈りの場ではなく、天皇や法皇の生活と政治が営まれた場所でもあった。だから大沢池を眺めるときは、かつて舟を浮かべた宮廷の風景を思いながら池の島々を見てほしい。
意外と知られていない見どころ
- 正寝殿の御冠の間
- 後宇多法皇が院政を執った部屋と伝わる。政務の際に冠を脇に置いたことが名前の由来で、皇室と政治の歴史を残す空間である。
- 五大堂の観月台
- 本堂の東側、大沢池に張り出す濡れ縁。嵯峨天皇の時代から続く観月の文化を思い浮かべながら、池の広がりを眺められる。
- 安井堂の雲龍図
- 1871年に東山から移築された御堂。内陣の天井には花鳥図、奥の折上天井には壮麗な雲龍図が描かれている。
- 明智門
- 明智光秀の居城だった亀山城の一部を移築したと伝わる門。城郭建築の面影を伝え、外観を見学できる。
- 大沢池の菊ヶ島
- 嵯峨天皇がこの島の菊を手折って生けたことが、いけばな嵯峨御流の起源と伝えられる。庭園と華道の歴史が結びついた場所である。
出典:大覚寺公式・お堂エリアのご案内、大覚寺公式・大覚寺とは、京都府観光連盟・大沢池
季節の見どころ
- 春
- 大沢池の天神島や菊ヶ島周辺の桜を楽しめる
- 夏
- 大沢池の蓮や周辺の緑。華道・嵯峨御流の文化に触れられる
- 秋
- 大沢池周辺の紅葉と観月の文化
- 冬
- 大沢池と堂宇の落ち着いた冬景色
行く前に知っておくこと
- 公式サイトに大覚寺と大沢池の当面の拝観停止案内が掲出されている。訪問前に再開状況を確認すること。
- お堂エリアと大沢池エリアは通常別料金。公式の日本語・英語ページでお堂エリアの料金が一致していない。
- お堂内の写真・動画撮影、僧侶の撮影は禁止されている。
- 境内での三脚・一脚・ドローン使用、コスプレ撮影、無許可の商用撮影は禁止されている。
- 大沢池では鳥やコイへの餌やり、釣り、ボール遊びなどは禁止されている。
よくある質問
- 旧嵯峨御所 大本山 大覚寺はどんな所?
- 大覚寺は嵯峨天皇が造った離宮を寺に改めた門跡寺院であり、旧嵯峨御所と呼ばれる。日本最古の人工の庭池とされる大沢池が残り、嵯峨天皇の舟遊びや観月の文化を今に伝える。2026年には寺号勅許から1150年を迎えた。
- 旧嵯峨御所 大本山 大覚寺の拝観・開館時間は?
- 通常はお堂エリア・大沢池エリアとも9:00〜17:00(受付16:30まで)。公式サイトに当面の拝観停止案内が掲出されているため、再開状況は要確認
- 旧嵯峨御所 大本山 大覚寺の休みは?
- 通常は無休。ただし行事による拝観不可日や臨時休止がある
- 旧嵯峨御所 大本山 大覚寺の料金は?
- 公式日本語案内のお堂エリアは大人500円、小中高生300円。大沢池エリアは大人500円、小中高生100円。公式英語案内ではお堂エリア大人800円、小中高生400円と異なるため、現行料金は要確認
- 旧嵯峨御所 大本山 大覚寺の行き方は?
- JR嵯峨嵐山駅から徒歩約20分。嵐電嵐山駅から徒歩約25分。市バス「大覚寺」下車